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タピオカのルーツのお話

タピオカのルーツのお話

「タピオカって木になってるの?」
たまに受ける質問です。
みなさん、丸い黒いものが、果物のように木に実っている印象を持たれているようです。
タピオカは、キャッサバという芋の種類のデンプンを丸めて作っているものなんです。

タピオカについてはこちら

原材料については、以前書かせていただきましので、今回は、タピオカのルーツについて、お話ししたいと思います。
もちろん諸説あるので、これはごく一般的に言われていること、と捉えていただきたいと思います。

まさか!湯圓から!皇帝のデザート

18世紀、台湾と中国の元宵節(げんしょうせつ:1月15日小正月を祝う日)に、「湯圓(たんえん)」を作り、皇帝に献上していました。
湯圓とは、白玉やキャッサバ粉で団子を作り、その中に餡を包み、シロップにつけたシンプルなデザート。
当時、献上されていたものは、今の餡入りの大きめの湯圓ではなく、小さめの何にも入っていない質素なものでしたが、当時は皇帝しか食べることのできない高級な嗜好品と言われていました。
ある女性の皇帝がこの湯圓をとても気に入り、毎年の元宵節に湯圓のデザートを作って食べるようになり、その風習が一般に広まり、今でも好んで食べられるようになりました。

湯圓は、黒くて丸いタピオカではなく、小粒で白くてデンプンの味しかしないものでしたが、砂糖で作った甘いシロップに入れて少し煮込むと、とても美味しくなります。
今でも台湾では、冬至に「湯圓を1つ食べると1つ歳を取る」という伝統が残っており、早く大きくなりたい子供たちは、好んでたくさん食べているようです。

今の大きめの湯圓は、紅白の色が一般的で、黒ゴマ餡が入ったり、ピーナッツ餡が入ったりして、いろんな味があり、美味しすぎて食べ過ぎてしまい、何歳も何歳も歳を取り過ぎてしまい困ってしまいます(笑)

この湯圓の小さめのもの、シンプルな方がタピオカの元と言われているのです。

タピオカの誕生

1980年代、台湾では喫茶店が流行り始めました。いろんな工夫を凝らした店舗、いろんな味のドリンクが出始め、ミルクティやフルーツドリンクなど、数えられない種類のドリンクが開発されました。
ドリンクは何十種類もありましたが、この時はまだタピオカが入っている商品は一つもありませんでした。
1985年頃、ある喫茶店のスタッフが、今まで元宵節(げんしょうせつ)で食べていた湯圓を、試しにミルクティに入れて飲んでみたそうです。
すると、とても美味しく、友達にも飲んでもらうと大好評で、すぐに周りの人々に広がっていきました。
それが、世界初のタピオカドリンクと言われています。
その後、色や味などが改良され、店舗のメニューとなり、皆さんが知っているタピオカの色や味となっていったそうです。
あまりにも美味しいそのドリンクは、瞬く間に広まり、提供する店舗が増え、台湾全土に広がっていきました。
現在では「台湾の国の飲み物」と呼ばれるまでに文化として根付き、観光ガイドブックには特集が組まれるほど、有名となったのです。
現在台湾では、このタピオカドリンクを当たり前のように毎日飲み、ごく身近にある、生活に欠かせない飲み物となっています。

「ボバ」と「パール」

元々台湾では、タピオカが、パール、真珠に似ていることから「珍珠(ジェンズー)」と呼んでいました。
しかし、今では、大きいタピオカは「波霸(ボバ)」と呼ばれ、小さいタピオカは「珍珠(ジェンズー)」と呼ばれています。

TeaWayのタピオカは、台湾でもかなり大きい方だと思いますので、ボバの種類に入ります。
その「BOBA(ボバ)」、一体なぜそう呼ばれるようになったのでしょうか?

1988年、ある屋台の店主が、自分の店のタピオカは「大きくてもちもちで美味しいよ」という意味表現で、有名な女優、葉子楣(エイミー・イップ)のニックネーム、波霸(BOBA)と言い始めました。
「波」は胸を表し、「霸」は占めるを意味していることからきていて、彼女の特徴でもある、豊かな胸がタピオカに似ていることから、そう呼び始めたそうです。
少し茶目っ気を込めて「パールより大きいタピオカ、このタピオカは、豊かな胸のように大きい、モチモチのボバなんだよ」と言ったところのようです。
まさか当たり前に使っている大きめタピオカの名前の由来が、有名女優のふくよかな胸から来ているとはびっくりしました。
台湾旅行へ行かれた際、大きめのタピオカを食べたかったら「ボバ」、小さめのタピオカを食べたかったら「ジェンズー」と注文してみてくださいね。
ちょっと台湾通と思われるかもしれません。

また、海外旅行でアメリカなどに行かれた際、「BOBA TEA」や「BUBBLE TEA」と書かれている看板を目にしたことがある方、いらっしゃるのではないでしょうか?
言わずもがな、これらも「タピオカドリンク」のことなんです。
1990年代に、アメリカに移民した台湾人がオープンしたカフェの店名に「BOBA TEA HOUSE」や「BOBA PLANET」や「BOBA WORLD」など、大きめのタピオカを意味する「BOBA」という言葉が多く使われました。
もちろん、そのカフェでは、祖国台湾のタピオカドリンクを提供していますので、アメリカ人には、「BOBA」イコール「タピオカ」と認識されているのは周知の事実です。
タピオカドリンクを注文するとき
「Give me latte, and add some BOBA in, please.(タピオカ入りのラテをください)」は定番な注文文句で、「TAPIOCA」ではなく「BOBA」という言葉が使われます。
これは、1990年代のことですので、今から30年くらい前のこと。
30年も前から、アメリカでは定番ドリンクとしてタピオカが定着しているということになります。
国や言葉が違っても、「タピオカが美味しい」ということはきちんと伝わり、根付いていくものだなと思いました。

そう考えると、私たちの創業当時からの大義「タピオカドリンクを日本の文化にしたい」は、夢物語ではない気がします。
これからも美味しいタピオカドリンクで、お客様に楽しんで頂けるように

心を込めてお作りいたします!

 

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