お洒落や高級感とは程遠い近くの大衆食堂。

幼少の頃から家族でご飯に行くと、
デザートは決まってミルクセーキ。
父の
「ここのミルクセーキは本物やけんなぁ。」
毎度のこのお決まり文句が注文の合図。
そして父は必ずこう続けます。
「他のお店はサラサラのドリンク状態やけんが、
ここのは食べるミルクセーキやけんなぁ。
それが一番美味しいんよ。
他のところのは食べられん。」
そんなこんなで、
本物のミルクセーキとは、
食べ飲みできる少し硬めのものなんだと、
DNAレベルで刷り込まれたのでした。
笑笑
私が初めてミルクセーキを食べた(飲んだ?)のは、
物心つく前だったようです。
それくらい私にとっては身近なもので、
当たり前にあるデザートでした。
いつもの大衆食堂の味が、
私の大好きなミルクセーキ。
食堂のキッチンを覗いては、
ミルクセーキを作るおいちゃんの手捌きが、
まるでマジックのように感じられ、
ワクワクしていたことを思い出します。
振り返ってみると、飲み食べできるドリンクの私の原点はここにあったのかもしれません。

そもそもミルクセーキ自体、なかなか出会うことはなく、
ミルクセーキという文字を見たら、必ず注文するくらい大好きでした。
しかし、父の言う「他のお店のミルクセーキ」が例外なく現れ、
残念な思いをすることもしばしば。
大学で地元を離れてから、
あの大衆食堂のミルクセーキはないかなぁ?
ミルクセーキの文字を見るたびに、
思っていることの一つでした。
かくいう私は長崎出身かというとそうではなく、
ミルクセーキが長崎のものだったんだと知ったのは大人になってから。
長崎旅行に行った際に訪れた歴史ある喫茶店のミルクセーキ。
それはそれでとても美味しく、大満足なのですが、
何かしら少し違うなぁ、と思うのは、
幼少期の思い出と共に、少し美化されたミルクセーキの味を思い出しているからかもしれません。
それならば、私の思うミルクセーキを皆さんに飲んでもらいたいなぁ、と思ったのがきっかけで作った
ティーウェイオリジナルミルクセーキ。
ストローでタピオカと共に食べ飲み出来るミルクセーキ。
初めてお披露目できたのは、15年ほど前でした。
卵感のある、クリーミーななめらかさのミルクセーキ。
あの食堂の味、と、まではいかないけれど、
自信を持っておすすめできるドリンクに仕上がったと思っております。
その後、何年かに1度、不定期で、
限定メニューとして出す度にみなさまにご支持をいただき、大人気。
リクエストにお応えして、
より多くの方々に飲んでいただきたいと思い、
この度、長崎市内でいつでも飲めるエリア限定のメニューとさせていただきました。
「長崎ミルクセーキ」
11月15日から、
長崎市内の夢彩都店、ココウォーク店におきまして、販売開始しております。
ミルクセーキを食べ飲みする度に、
あの食堂は今もまだあるのかなぁ?
まだミルクセーキは出しているのかなぁ?
おいちゃんおばちゃんは元気かなぁ?
またミルクセーキ飲みたいなぁ。
そう思いを馳せております。
「おいちゃん、おばちゃん、
私、大人になってミルクセーキを作ったよ。
今度飲んでみてよ。」
たくさんの思いを込めて作った
「長崎ミルクセーキ」
ぜひみなさんの当たり前のドリンクとなりますように。
長崎へお立ち寄りの際は、ご賞味いただけますと幸いです。
心を込めてお作りいたします。
